日本の米の品種をアミロース含有量別で分けました|その特徴と用途
日本の米の品種:アミロース含有量で見る特徴と用途
日本は古くから米を主食とする文化を持つ国であり、その歴史の中で様々な米の品種が生まれました。近年では、健康志向の高まりや食の多様化により、品種ごとの特徴や用途が注目されています。
本記事では、日本の米の品種をアミロース含有量順に分類し、それぞれの用途や特徴について解説します。
アミロース含有量とは
アミロースは、米のでんぷんを構成する成分の一つです。その含有量によって、米の硬さや粘り、味などが変わってきます。
- アミロース含有量が多い米:硬質米とも呼ばれ、粘りが少なく、パラパラとした食感になります。冷めても硬くなりにくいので、チャーハンや寿司飯などに向いています。
- アミロース含有量が少ない米:軟質米とも呼ばれ、粘りが強く、モチモチとした食感になります。冷めると硬くなりやすいので、ご飯やお粥などに向いています。
日本の米の品種
日本の米の品種は、大きく分けて「粳米(うるちまい)」と「糯米(もちごめ)」の2種類があります。粳米は一般的に食卓で食べられている米であり、糯米は餅や団子などを作るのに使われます。
ここでは、粳米の品種をアミロース含有量順に紹介します。
1. もち米(アミロース含有量:0%)
もち米は、アミロース含有量が0%で、最も粘りの強い米です。餅や団子、赤飯などを作るのに使われます。
2. ヒカリ(アミロース含有量:16~18%)
ヒカリは、日本で最も多く栽培されている品種です。アミロース含有量は16~18%で、粘りと硬さのバランスが良く、ご飯やお弁当など様々な用途に適しています。
3. あきたこまち(アミロース含有量:17~19%)
あきたこまちは、秋田県で開発された品種です。アミロース含有量は17~19%で、ヒカリよりも粘りが強く、モチモチとした食感になります。冷めても硬くなりにくいので、お弁当やおにぎりなどに向いています。
4. コシヒカリ(アミロース含有量:18~20%)
コシヒカリは、新潟県で開発された品種です。アミロース含有量は18~20%で、ヒカリよりも粘りが強く、甘みのある味わいが特徴です。炊き立てのご飯が最も美味しく、高級米として知られています。
5. ミルキーウェイ(アミロース含有量:20~22%)
ミルキーウェイは、北海道で開発された品種です。アミロース含有量は20~22%で、コシヒカリよりもさらに粘りが強く、モチモチとした食感になります。牛乳やチーズとの相性が良く、リゾットやドリアなど洋食にも向いています。
6. ひとめぼれ(アミロース含有量:22~24%)
ひとめぼれは、岩手県で開発された品種です。アミロース含有量は22~24%で、ミルキーウェイよりも粘りが少なく、ふっくらとした食感になります。炊き立てはもちろん、冷めても美味しく、お弁当やおにぎりなどに向いています。
7. ななつぼし(アミロース含有量:24~26%)
ななつぼしは、北海道で開発された品種です。アミロース含有量は24~26%で、ひとめぼれよりもさらに粘りが少なく、さらさらとした食感になります。あっさりとした味わいで、カレーや丼ぶりなどのおかずと一緒に食べるのに適しています。
まとめ
日本の米の品種は、アミロース含有量によって様々な特徴があります。自分の好みや用途に合わせて、最適な品種を選ぶことが大切です。
今回紹介した品種以外にも、様々な地域の特色を生かした米が栽培されています。ぜひ色々試して、自分のお気に入りの米を見つけてください。
ササニシキは、アミロース含有量が20~23%と、日本の米の中では比較的高い品種です。そのため、粘りが少なく、パラパラとした食感になります。また、甘みも少なく、あっさりとした味わいが特徴です。
ササニシキは、宮城県で1967年に開発された品種です。当時は、コシヒカリなどの粘りの強い米が主流でしたが、ササニシキはあっさりとした味わいと、冷めても硬くなりにくいことから、すぐに人気を集めました。
ササニシキの特徴は以下の通りです。
- アミロース含有量:20~23%
- 粘り:少ない
- 食感:パラパラ
- 味わい:あっさり
- 冷めても硬くなりにくい
ササニシキの用途は以下の通りです。
- チャーハン
- ピラフ
- 寿司飯
- お弁当
- おにぎり
ササニシキは、粘りが少ないため、炒飯やピラフなどのパラパラとした食感が求められる料理に適しています。また、冷めても硬くなりにくいことから、お弁当やおにぎりにもよく使われます。
近年では、コシヒカリなどの粘りの強い米が主流となり、ササニシキの栽培量は減少傾向にあります。しかし、あっさりとした味わいと、冷めても硬くなりにくいという特徴から、根強い人気があります。