簡単すぎてレシピとは言えない|麹水の作り方と麹バルブの利用法

出来立ての米麹

麹ブームにあやかって、麹水もここ数年脚光を浴びています。麹水とは一体どんなものなのでしょうか?気になりますよね。ここでは、麹水の作り方や麹水を飲むことで得られる健康効果などをわかりやすく解説します。麹水を試してみたいと思っている人はぜひ参考にしてください。

麹水とは何?麹水を作るときの注意点や、保管する時の注意点を解説 



麹水は、麹(こうじ)と呼ばれる微生物(主に麹菌)を使って発酵させた水で、その過程で水分に抽出された栄養成分や生きた酵素が含まれています。麹水を飲むと様々な健康効果があるとされています。

簡単すぎてごめんなさい|麹水の作り方:



材料の用意:

  • 麹菌が含まれる麹を用意します。一般的には米麹がよく使われますが、麦麹などでも構いません。
  • 水を適量用意します。
  1. 発酵の開始:
    • 清潔な広口瓶に、麹に人肌くらいの温度の水を加えて混ぜて均一にします。
    • 発酵が進むような温度・湿度を保ちます。温度が高すぎると発酵が進みすぎるので室温で管理します。
  2. 発酵の終了:
    • 一定の期間(12時間後から1日)で麹水ができあがります。
  3. 濾過:
    • 茶漉しなどで水をそのまま飲んでみましょう。甘くないですが、ほんのりと発酵の香りがします。
  4. 保存:
    • 飲みきれない分は、冷蔵庫などで保存します。
  5. 水を飲み切った後の麹は、2回くらいまで再抽出できます。

麹水を作る際の注意点:

  1. 清潔な環境を維持する:
    • 発酵は微生物が関与するため、使用する容器や道具は清潔な状態を保つことが重要です。パストリーゼやバイオウィルクリアなどで消毒するか、煮沸消毒するのが望ましいです。ただし私はそのどちらもしたことがありません。中性洗剤で洗った容器をしっかりと乾かしてから使っています。
  2. 適切な温度と湿度の管理:
    • 麹水を作るには、使用する水の温度が重要となります。温度は40度くらいがちょうどいいです。しかしそれを何時間も保温する必要はありません。温度が高すぎると麹水ではなく甘酒になってしまうので高温の60℃で保温しないでください。
  3. 適切な発酵時間の設定:
    • 発酵の時間を正確に管理することも重要です。適切な発酵時間はだいたい12時間までです。長くなりすぎると乳酸発光してしまい酸味が出ることがあります。しかしこれも有害な現象ではありませんが、今回はあくまでも麹水を作ることなので、発酵時間は管理は適切にしてください。

麹水を保管する際のポイント:

  1. 清潔な容器を使用する:
    • 麹水を保存する容器は清潔で密閉性があるものを選びます。ガラス瓶やプラスチック容器などが一般的に使用されます。
  2. 冷蔵庫での保存:
    • 麹水は発酵飲料であり、保存中に微生物の活動が続く可能性があるため、冷蔵庫での保存がおすすめです。低温で保存することで麹水の品質を保ち、長期間保存することができます。
  3. 早めに使い切る:
    • 麹水は新鮮なうちに摂取すると、最も風味豊かで栄養価が高い状態で楽しむことができます。できるだけ早めに摂取するように心掛けましょう。
  4. 太陽光や直射日光を避ける:
    • 麹水を保存する際には、太陽光や直射日光を避けることが重要です。光によって麹水の品質が損なわれる可能性があるため、暗い場所で保存するか、不透明な容器を使用することが良いでしょう。

麹水を飲むことで得られる健康効果:

  1. 消化を助ける:
    • 麹水には消化酵素が豊富に含まれており、食物の分解と吸収を助けます。これにより、胃腸の働きがスムーズになります。
  2. 栄養素の補給:
    • 麹水はビタミンやミネラル、アミノ酸などの栄養素を含んでいます。これらは身体の健康に不可欠であり、麹水を摂ることでこれらの栄養素を補給できます。
  3. 免疫力の向上:
    • 麹水には発酵過程で生成される物質が免疫システムをサポートする可能性があります。免疫力の向上に寄与することが期待されます。
  4. 美肌効果:
    • 麹には美肌に良いとされる成分が含まれています。麹水を摂ることで肌の調子が良くなり、美容効果が期待されます。
  5. エネルギー補給:
    • 発酵過程により、麹水にはエネルギー源となる成分が増える可能性があります。これにより、疲労回復やエネルギーレベルの向上が期待されます。

ただし、個人差がありますので、何かしらの健康上の問題がある場合は、医師や専門家に相談することが重要です。

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麹水と甘酒の栄養価の違いを解説

麹水と甘酒は、ともに麹菌を用いた発酵飲料ですが、いくつかの違いがあります。主に栄養価からの観点で比較してみましょう。

麹水(こうじ水):

  1. 成分と製法:
    • 麹水は、麹(こうじ)と呼ばれる微生物(麹菌)によって発酵させた水です。主成分は水と麹から生成された酵素や栄養素です。
  2. アルコール度数:
    • アルコールを含まないことが一般的です。したがって、アルコールの代謝物質であるアセトアルデヒドもほとんど含まれません。
  3. 用途:
    • 麹水は、清涼飲料水として飲むことが一般的です。
  4. 栄養価:
    • 麹水には、発酵によって生成される消化酵素やアミノ酸、ビタミン、ミネラルが含まれます。しかし、アルコール度数が低いため、アルコールの利点は期待できません。

甘酒(あまざけ):

  1. 成分と製法:
    • 甘酒は、米や麦などの主原料と麹菌によって発酵させ、その後加熱処理してアルコール発酵を止めた甘い飲み物です。主成分はアルコール、ブドウ糖、アミノ酸、ビタミン、ミネラルなどです。
  2. アルコール度数:
    • 甘酒は微量のアルコールを含みますが、一般的にはアルコール度数が低く、アルコール飲料としての性格は薄いです。
  3. 用途:
    • 甘酒は、甘味があり、まろやかな風味を持つため、飲料としてだけでなく、料理の調味料や甘味料としても利用されます。
  4. 栄養価:
    • 甘酒には、発酵によって生成されるアミノ酸、ビタミン、ミネラルが含まれます。また、糖度非常に低いため、糖度の影響を最小限に抑えつつ、発酵による栄養素を摂取できる優れた食品だと言えます。

総じて、麹水と甘酒は共に発酵飲料であり、麹菌の働きによって栄養価が向上しますが、糖度などに違いがあります。選択する際には、自身の好みや健康状態に応じて考慮すると良いでしょう。

麹水を作った後の米麹バルブの利用法


麹を使用して麹水を作った後の残りの麹は、食材として様々な方法で再利用できます。以下は、麹の再利用の一例です:

  1. リゾット:
    • 残った麹は、そのまま野菜やキノコと一緒にブイヨンでサッと煮て、リゾットにすることができます。
  2. おかゆ:
    • 残った麹を、オートミールと一緒に茹でて、オート粥に。はちみつを垂らして、甘いお粥を楽しんでください。
  3. 甘酒:
    • 甘酒を作る時に、甘酒用の麹と、この残ったバルブを足して風味豊かな甘酒にすることができます。甘酒に特有の甘さや風味が生まれます。
  4. ぬか床に入れる:
    • ぬか床がある人は、残りの麹を入れてみて下さい。乳酸発酵の促進に役立ちます。
  5. 発酵野菜の菌床としての活用:
    • 麹水を作った後の麹はまだ麹菌が生きて残っているので、発酵野菜の菌床として使ってもよいでしょう。
  6. 入浴剤やパック:
    • 究極は麹を出しパックの袋に詰めて、お風呂に浮かべて、体をマッサージしてみてください。お肌がツルツルになります。

麹水を作った後、こんな風に色々な方法で利用できるんです。使いたい用途や好みに合わせて試してみることも楽しいかもしれません。

麹水を出した後の麹で作ったリゾット
麹水を出した後の麹で作ったリゾット